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財務諸表で読み解くおすすめベトナム株!! あのベトナムSGO48を運営する総合メディア企業「YEAH1グループ」を大解剖!

ベトナム株

ベトナム株を現地で投資してはや半年。ホーチミン在住ブロガーの苔-こけ-(@mossflash2)ですッ(*’ω’*)

ベトナム株への投資額も50万円を超えて、「これは本格的に投資先の企業分析をせねば!!」と本腰を入れて書き始めたのが本シリーズとなります。

ちなみに第一弾では、ベトナムの最大手不動産デベロッパー「ビングループ」を取り上げました♪

財務諸表で読み解くおすすめベトナム株!! ベトナムの不動産最大手デベロッパー「ビングループ」を大解剖!
小難しい(しかも、ベトナム企業&英語記載)の財務諸表をベトナム株に関心のある人に分かりやすくサクッと解説。今回はベトナムのエクセレントカンパニー「ビングループ」にスポットを当てて財務諸表を読み解きます。
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ベトナム企業の財務諸表をサクッと分析する本シリーズの主旨

本記事の主旨は次の通りです。

  1. 小難しい(しかも、ベトナム企業&英語記載)の財務諸表をベトナム株に関心のある人に分かりやすくサクッと解説します。
  2. 比較しやすいように、同業界で日本を代表する企業の同時期決算を記載しております。
  3. 本記事で公開している財務諸表は、VND建ての場合210VND/円、USドル建ての場合110円/USDとして日本円に換算にて記載しておりますのでご了承ください。
  4. 表中の記載の金額は全て、百万円単位としております。

ベトナム株投資の第一鉄則(ただし国営企業は除く)

ベトナム企業の多くは未だに財務諸表を公開していない、もしくはベトナム語のみ or HPでものすごく見つけにく場合が多いのです。(=投資家アンフレンドリー)

その中で、次のようなベトナム企業は海外投資家からの信頼も厚くなり、今後、ますますの株価上昇に期待できるのではと考えています。

・財務諸表を公開している
・かつ、英語Ver.があれば尚良し
・さらに、決算説明資料があれば素晴らしい

ただし、ベトナム国営企業については上記に該当しないものが多いです。私も国営企業のペトロベトナムガス(GAS)を保有していますが、財務諸表を探しても見当たりませんでした。。。

ベトナムSGO48を運営する総合メディア企業「YEAH1グループ」とは?!

まずは、簡単にYEAH1(イエーワン)グループをご紹介します。

  • ベトナムの大手エンタテインメント・ネットワーク民間企業
  • AKB48姉妹グループ”SGO48”の現地運営会社
  • エンタメ企業として初めてホーチミン市証券取引所に上場した

カンタンに言うと、ベトナムNo.1の総合エンタテイメントカンパニー!! 日本のキャピタルアセットマネジメント社をはじめ、世界20以上の投資機関から1億米ドル以上の投資を受けている今、大注目の企業となっています。(NIKKEI-ASIAN REVIEWより引用)

2018年第3四半期(1月~9月)までの最新業績はこちら!!

早速、本業の儲けを示す営業利益を見ていきましょう!!

2018年第3四半期(9ヶ月間)時点での業績は次の通り。

  • 売上:約49億円(対前年同期比+111%)
  • 営業利益:約7.3億円(対前年同期比+131%)

まとめ①…2017年本決算時の売上が約42億円だったことから、すでに第3四半期で前年売上高を超えています。2018年は”大幅増収”でほぼ間違いないと言っていいでしょう。

まとめ②…営業利益についても前年同期比+31%で推移していることから、2018年も引き続き”増益”となることが予想されます。ちなみに2017年本決算の営業利益は約12億円でした。

経常利益を日本を代表する広告代理店と比較してみました!!

注目すべきはその利益率。日本の広告代理店の利益率が2~3%(2017年決算では電通1.6%博報堂2.3%)であるのに対して、YEAH1社はその約5倍の15%となっています。

電通は2018年1月9月期で営業外収益で経常利益を底上げ

本業の利益率は2%ですが、関連子会社の㈱カカクコムをKDDI㈱へ譲渡。これに伴い営業外収益約+515億円を計上。(利益率への貢献は+2%-IFRS基準-)

本業以外の収益で経常利益を押し上げたことで、経常利益率3%を確保していると捉えることもできるでしょう。

YEAH1グループってどんな事業をやってるの?! ~事業別損益について~

次に示すのがYEAH1グループが手掛ける、事業ごとの売上高とその利益率です。

主に事業は大きく分けて2つに分けることができます。

  • アナログメディア事業(従来のTV番組・CM・広告など)
  • デジタルメディア事業(Youtubeや自社メディア)

結論から言うと、YEAH1は一つの事業分野に偏ることなく、収益の柱を複数持ちながらバランス良く経営されてると言えるんです。その要因を探っていきたいと思います。それでは事業ごとに特徴をみていきましょう!!

収益の柱① TV関連事業

YEAH1社が4つのケーブルテレビチャンネルを所有・運営。番組枠の提供料・広告料を収入としている事業です。TV関連事業の総売上高に占める割合は22%。利益率も10%と安定した収益を生み出しています。

ベトナムで実際に暮らしているとケーブルTVが多く、日本に比べ番組数も非常に多いと感じています。決算説明資料を読むに、2018年Q3では番組枠の提供料金を値上げしたことで、さらに利益幅が拡大しているとのこと。

収益の柱② 代理店関連事業

引用元:https://yeah1group.com/business_traditional

ベトナム大手のTV番組代理店にまで成長中。代理店事業の総売上高に占める割合も同じく22%程度。利益率やや下がり、5%となっています。
ケーブル/ローカルの両TV分野に、クライアントからの番組・CMの提供を行っています。現在は16のテレビチャンネルとパートナーシップを結んでいます。
主な”HTV7”という国営チェンネルからの代理店収益が直近では増加中です。

収益の柱③ Youtube関連事業

引用元:https://yeah1group.com/business_digital

Youtube関連事業は、現在、総利益(619百億円)の約半分(326百万円)を占める稼ぎ頭となっています。こちらのポイントは次の通り。こりゃ儲かるわな、と思いました。

  • Youtubeチャンネル数:1,160 以上
  • 月間動画再生数:合計40億回再生/月 以上
  • 視聴エリア:25%がベトナム+75%が海外

ベトナム以外にもタイなどに自前のYoutubeチャンネルを運営し、動画再生による広告収入や企業からの広告案件などが主な収益源となっています。

ただし、Youtubeというプラットフォームに依存する為、今後の規制やルール改変等により事業環境も変化していく可能性は考えられるますね。

2018年第3四半期では、CPMの高い国からの視聴数が高まり、結果的に広告収入が増えたとのこと。

CPM…インターネット上での広告を1,000回表示させるためにかかる費用。デジタル広告の重要な指標のひとつ

収益の柱④ 自社メディア関連事業

自社メディア関連の総売上高に占める割合は27程度。利益率は13%となっています。こちらの事業は”Netlink”と”Webface”という2つの主要ビジネスから成っています。

Netlinkは東南アジア市場で唯一のGoogle認定パートナーとして、Googleアドセンス(広告)を利用する広告主のWeb広告のマネジメントを担当。(要するに東南アジアにおけるGoogleアドセンスの元締め的な存在のようです)

WebfaceはYEAH1が運営するWebサイト・Faceページに提供する広告収入(クリック広告等)のマネジメントを行っています。

そして2018年1-9月期では、売上高が362%増となりました。その理由としては

  • CPMの高い国からの広告が増加
  • 日本と同様にスマホからの視聴および収入が大きく増加
  • Webface が粗利がめっちゃ高い(粗利50%以上)
  • GoogleとFacebookとの強いリレーションシップ

今後は、新規広告主のクロージングと既存広告主の最適化に注力していくようです。

投資におけるグッドポイント

以上から私の考えるYEAH1グループへの投資の魅力を挙げてみます。

  • 日本よりも高い利益水準
  • バランスの取れた事業展開(すでに収益の柱が4つも!!)
  • 海外エンタメとの協業および海外投資家らの注目度

ベトナム+イケイケのメディア企業という組み合わせは、急速な事業拡大+他業種展開をイメージしてしまうのですが、YEAH1はすでに利益を生み出す事業を4分野に抱え、「勢いがありつつも収益面では堅実な企業」と言えそうです。

HP上で四半期ごとの決算短信のHP上での公開・決算説明を行っていて、投資家に対する真摯な姿勢もうかがえます。

投資する際に、気をつけたいポイント

一方で、投資する上で気を付けたいポイントは次の通り。

  • ベトナムエンタメの世界的な知名度がまだまだ低い
  • 急成長中の経営陣の舵(かじ)取り
  • 共産主義国家ならではの情報規制やメディア統制

ベトナムが依然、中国と同じ共産党国家であることはメディア関連株へ投資する際に注意すべき点です。なぜなら、今後の国際情勢や国内情勢によっては「規制強化→メディアの制限・減少」など、事業環境が政府の意向により大きく変わる可能性があるからです。

GoogleやLineなどが規制(禁止)される中国と比べれば、比較的に情報規制は緩いのがベトナムの現状ですが、気をつけておくべき点と言えると思います。

最後に

今回の「YEAH1グループ」は2018年12月から保有を始めた銘柄となります。2018年6月にホーチミン証券取引所に上場して以来、株価は緩やかに上下していますが、今回の保有に関しては、日本で言うIPOのセカンダリー投資的な意味合いが強い銘柄となっています。

ベトナムという国にありながらもエンタメ・メディア分野で事業拡大を続ける「YEAH1グループ」。今後の多角的な事業展開・急成長を期待できる銘柄となっています。

*投資はご自身の判断と責任の下、度を超えない範囲で行ってくださいね(^^)/

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